この絵本・・・あなただったら、どれを選びますか？

佐賀の草場一壽工房で私を待っていてくれた『青龍』陶彩画原画

闇を喰らう龍がいる

闇はけして悪いものではないが
恐ろしいものである

北九州の『青龍窟』に
うちの事務局のゆーにゃんと行ってきた

私の黄金の龍さんは
その洞窟には入れないのだという

私はここには入れません
私の入る場所ではないからです
一度天に昇りあなたを見守っています
 

私はひとりになった

洞窟に降りていく
祭壇がある

すぐ横の岩には
昨日の雨がポタポタ落ちている

祭壇の裏手には
足元もみえない大きな闇が広がっていて
なにかの気配だけを感じる

いまにも何かが
ぶわっ！と飛び出してきそうで
恐ろしいのだが
私はそこへ入っていくのを自分でも止められなかった

大きなもの
見えないものの
気配だけを感じる

これはなんとも
恐ろしい

とっさに私は目をつぶった

私自身を闇にしたのだ

私が光である限り
統合ができないから

私は私を闇にして
洞窟の中にいる青龍と
対峙した

闇の中にいる
青龍はこう言った

私はお前の闇だ
お前の光は強すぎる
どんどん光が強くなり闇が消えていく
どちらか一方が強すぎると
統合ができなくなる
歪みが生まれていくと
この世界は二極にわかれてしまう
幸せなものはさらに幸せになり
自分を傷めるものはさらに落ちていく
二極化にしてはならない
どちらか一方
ふたつにひとつ、などの世界はありえない
曖昧な世界
どちらとも言えない世界
白と黒ならば灰色の世界
それが必ず必要である
光と闇の調整がなされたとき
その間にある光と闇の子が生まれる
陰陽の統合でお前のエネルギーは完結する
 

『先に行くものと置いていかれるものがいる』

そう解釈してずいぶん焦った人がいたと思う

そうではない

すべてが二極になどならないし
行く人は行くだろうし
そのまま留まる人もいる、ということだけである
行ったりきたりしていいのだ
上がったらまた落ちてよいのだ

そういった
灰色のゾーンが存在する

そしてこのゾーンの役割はとても大きい

光と闇の子の役割は
どちらの世界も司る
だから人には

割り切れない思い
切ない思い
わかっているのにできないこと
空気を読む
間を読む

そんな曖昧な感情を持つのである

ゆえに人は苦しむが
それは人としての大切な感情なのだ

私たちは
割り切れない
スパっと割り切れない

やめたきゃやめればいいのは

わかっているが

やめれない

そんな曖昧な気持ちを抱えてる自分を

尊重しながら

まだ見ぬ世界へ飛び込むのだ

相手を大切に思うからこそ
離れていく人もいる

私はどうやら
光が強すぎるようだ

灰色のゾーンが消えていく

一番大切な部分なのに

かといって
私は光を押さえやしない

これまで以上に光放つ

そして闇を受け入れるのだ

闇が恐ろしいと思う心を
大切にしてよいのだ

自信と恐れ

その両方を持つ私は
また一層、強くなるから

私の光と闇の子

それが人間たち

ゆえに