サクッと相思相愛
シリコンバレーで相思相愛が流行っているらしいが
『屋根の上のヴァイオリン弾き』公式ブログをご覧いただきまして、誠にありがとございます✨
連日、満員御礼の福岡 博多座公演
沢山の方々にご来場頂きまして、誠にありがとうございます<(_ _*)>
本日は『屋根の上のヴァイオリン弾き』をより楽しんで頂くための豆知識を紹介する、
その名も「屋根の上で中の人が考えてみた」、
略して《屋根で考えてみた》シリーズ第10弾です!
シリーズ第1弾から第9弾までお伝えしてきましたので、
宜しければ過去の記事もご一緒にご覧くださいm(_ _)m
**「屋根の上で中の人が考えてみた」《屋根で考えてみた》シリーズ!**
ユダヤ教には食事に関する”しきたり”も沢山あります。
本日は簡単ではありますが、解説をしていきたいと思います!
牛乳屋のテヴィエさん
まず基本的な単語として、
食事に関するユダヤ教の掟”しきたり”のことを「カシュルート」と言います。
この食事規定に即した食品のことを「コーシェル(コーシャー)」と呼び、
カシュルートに即したコーシェルを使った食事しか、口にしない場合が多いのです。
そんな、食事に関する”しきたり”をご紹介!
◆穀物、野菜、果もの、海藻、ハーブは食べられる。
植物性の調味料、塩もOK。
小道具のリンゴ&玉葱。
これらは問題なく食べられます!
じゃがいも、も大丈夫!
結婚式のシーンで出て来るブドウです。
こちらもOK!
◆ほ乳類は、ひずめが分かれていて反芻(はんすう)する種類のみ食べられる。
牛、羊、ヤギ、鹿 それらの乳を使った牛乳やチーズ はOK
豚、いのしし、馬、クジラ、ウサギなど、上記以外のほ乳類 はNG
テヴィエ家のチーズ小屋に吊るされているチーズたち。
舞台の上手側にあるのは、チーズをつくるための小屋なのです!
テヴィエさんがアナテフカ村の住人たちに、牛乳やチーズ等を届けるシーンで使われている小道具です。
本物のマーガリンを使っています(ノ゚ο゚)ノ
固いとお鍋に、よそいずらいので、小道具さんが本番前に必ず練り練りして、
柔らかくしてからスタンバイします。
チーズ役のマシュマロさん!笑
テヴィエさんがパーチックさんにチーズを分けてあげるシーンがありますが、
そちらで使われている小道具です。
(食べられたり、使ったりして、舞台上で消える小道具のことを「消え物(きえもの)」と呼びます。結婚式のワインですとか、酒場のウィスキーも同じく「消え物」です)
◆鳥類は特殊なものを除いて、ほとんど食べられる。
鶏、アヒル、カモ、ウズラ 鶏卵やウズラの卵 はOK
わし等の猛禽類(もうきんるい)、死肉を食べるもの はNG
◆上記以外の陸上生物はほとんど食べられない。
エスカルゴ、ワニなど
◆水生動物は、ヒレとウロコのある魚類のみ食べられる。
サバ、タイ、マグロ、ブリ、サケ、イワシ、タラ、サンマなど、これらの魚の卵であるイクラ、タラコ等 もOK
ウナギ、ハモ、アナゴ、フグ、サメ、アンコウなど、サメの卵であるキャビア もNG
エビ、貝類、イカ、タコ、ウニなど、魚類以外の水生動物も食べられない
街中で売られているお魚たち。
き…きびし〜〜い!
(ウナギやウニやイカが食べられないなんて…と中の人は思ってしまいました。笑)
そして、更に重要な規則があります。
それは、「肉類と乳製品は同じ食事の中では同時に食べられない」ということです。
なので、例えば、チーズバーガーは「牛肉」と「乳製品であるチーズ」が一緒に使われているので、NG!
現在のイスラエルのホテルでも、よくビュッフェスタイルの朝食があるみたいなのですが、
チーズやミルクが出ている代わりに、ハムやソーセージは絶対に出ていないとのこと。
勿論、上に書いたように豚肉がダメなのは分かりましたが、
牛肉や羊のお肉(マトン)も、ダメ。
また、お肉料理の時にパンを出す場合は、植物性のマーガリンを使わなくてはなりません。
更に厳格なユダヤ教の方は、肉食後のコーヒーに牛乳から作ったミルク(フレッシュ)を入れません!
き…きびし〜い!!
但し、鳥類の卵は、肉とミルクの両方と食べることが出来ます。
なので、卵料理やフライのような卵を使った肉料理、卵を使ったデザートも、肉料理と共に食べることが出来ます。
ドーナッツ売りさんが持っているドーナッツ。
卵とミルクは一緒に使っても大丈夫なので、ドーナッツはカシュルートに違反していません。
こんな可愛い小道具があるのも、ご存知でしたか?
更に、調理を行う時ですが、
これも肉と乳を一緒にしてはいけない、という”しきたり”から「肉」と「それ以外の食材」用に、調理器具から食器にいたるまで区別するそうです。
なので洗い場が2つあり、洗う時には水が他方に飛び散らないように境もきちんと作られているとのこと( ゚ ▽ ゚ 😉
徹底してますね…!!!
では何故、「肉」と「ミルク」を分けなくてはいけなくなったのでしょうか?
それは旧約聖書の中に、「子山羊を、その母の乳で煮てはならない」という記載が3度も繰り返して出て来るからなのです。
それが「肉」と「ミルク」を分けるきっかけ。
また、ミルクは生命を生み出し、与えるシンボルである一方、
肉(血)は死を連想させるから、という解釈もあるそうです。
血には生命が宿っており、血がついたまま食べることは、その生き物を創造した神への冒涜だとも聖書で教えているそうです。
色々な種類のパンたち。
アナテフカ村にも人気のパン屋さんがあったのかもしれません^^
更には、子やぎをその母の乳で煮て食べると多産になるという異教の習慣が、
旧約聖書の時代にはあったそう。
そ
うした異教の中には、イシュタロテ(イースター祭の語源となった神様)やバアルといったものがあり、これら全ては偶像崇拝の習慣がありました。
ユダヤ教は絶対的に偶像崇拝を禁じていますから、
こうした異教的な習慣ではなく、神の教えを守り、心を尽くして、神に従うため、
人間の体となっていく食事そのものにも、厳しい”しきたり”が設けられるようになったのかもしれません。
ちなみに、結婚式のシーンで肉屋のラザールが、ツァイテルとモーテルに贈るのは鶏です。
鶏は、肉のなかで最も血が少ないため、ユダヤ人が最も好むお肉とのこと!
スープやボルシチなどの料理に使われ、ユダヤ人の「おふくろの味」といえばチキンスープと言われているほど。
ツァイテルとモーテルの結婚式より1枚。
鶏を贈られると聞いて、テヴィエさんも感謝の言葉を述べようとしますが…
そして、「肉」と「ミルク」と言えば忘れてはならない2人がいますね。
そう、「肉屋のラザール」と「牛乳屋のテヴィエ」です。
ゴールデさんの台詞にも「テヴィエは、肉屋のラザールとはウマが合わないし…」と出てきます。
牛乳屋テヴィエの長女ツァイテルを見初める肉屋のラザール。
一旦は酒屋で意気投合し、ツァイテルとラザールの結婚を認めるものの、
愛する娘に泣き伏せられて、その縁談が無かったものとなりますよね。
更に良い雰囲気だった結婚式で、テヴィエさんとラザールさんは喧嘩を始めてしまいます…
上でも述べましたように「同じ食卓に肉料理と乳製品は置いてはならない」という”しきたり”がありますから、肉屋と酪農家は最初から仲が良くない、まして、二人の間の縁談なんて上手く行くはずがない、というわけなのですね!
最後に、皆さまが客席からは見えづらいであろう、
特別ショットをお届けします♪♪
テヴィエさんの目線から見た荷馬車です。
斜め上から見るとこんな感じ!
ミルクもスタンバイOK!
アナテフカ村には色々な職業の方がいますし、ママたちも籠を持ってお買い物をしています。
誰が何を売っているか、何を持っているかに注目してみるのも面白いかもしれません^^
これからご覧になる方は、是非注目してみて下さいね♪
福岡公演は明日千穐楽
そして公演は残り5回
引き続きのご声援、どうぞ宜しくお願い申し上げますm(_ _ )m
**舞台 プロモーション映像(本作の魅力がグッと詰め込まれています!)**
**開幕直前スペシャルPV**
世界は変わっても、家族の絆は変わらないー
親から子へ、子から孫へと受け継がれる愛と旅立ちの物語。
記念すべき日本初演50周年公演をお見逃しなく!
【TICKET】
◆東京/日生劇場
2017年12月5日(火)〜29日(金)
*東宝ナビザーブ
*東宝テレザーブ
03-3201-7777(9:30〜17:30)
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。
◆
2018年1月3日(水)〜8日(月)
*梅田芸術劇場オンラインチケット
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。
◆
2018年1月13日(土)〜14日(日)
*マリナート窓口
054-353-8885(9:00〜22:00 ※月曜休館・月曜祝日の場合は翌平日)
*テレビ静岡
054-261-7011(平日9:30〜17:30)
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。
◆
2018年1月19日(金)〜21日(日)
*キョードー東海TICKETS ONLINE
*キョードー東海
052-972-7466
千穐楽を迎えました!誠にありがとうございました。
NOW◆
2018年1月24日(水)〜28日(日)
*博多座オンラインチケット
*博多座電話予約センター
092-263-5555(毎日10時〜18時)
◆
2018年2月10日(土)〜12月(月祝)
*ウェスタ川越オンラインチケットサービス
【STORY】
1905年―帝政ロシアの時代、アナテフカという寒村で酪農業を営むお人好しで
働き者のテヴィエ(市村正親)は、信心深くて、楽天家で、
25年連れ添っている妻のゴールデ(鳳 蘭)には頭が上がらないが、
5人の娘たちを可愛がり、貧しいながらも幸せな日々を送っていた。
長女のツァイテル(実咲凜音)、次女のホーデル(神田沙也加)、
三女のチャヴァ(唯月ふうか)、年頃の娘たちの今の最大の関心事は、自分たちの結婚について。
今日もイエンテ(荒井洸子)が、ツァイテルに縁談を持ってきている。
娘たちは気もそぞろ。娘たちにとっても、姉さんが早く結婚を決めてくれないと、
自分たちに順番が回ってこないからだ。
だが一方、ユダヤの厳格な戒律と“しきたり”に倣い、
両親の祝福が無ければ結婚は許されない。
そんなある日、金持ちで肉屋のラザール(今井清隆)からツァイテルを後妻に迎えたいと
申し出を受けたテヴィエは、酔った勢いでついつい結婚に同意してしまう。
長女の結婚相手が見つかったことで妻のゴールデも大いに喜んだが、
当のツァイテル本人には仕立屋のモーテル(入野自由)という相思相愛の存在があった。
ツァイテルとモーテルの熱意に心を動かされたテヴィエは、ついに若い二人の結婚に同意する。
が、結婚の許しを同時に二つも出してしまったテヴィエ、ゴールデやラザールに
何と切り出せば良いのやら…。
さらには、次女ホーデルは革命を志す学生のパーチック(広瀬友祐)を追ってシベリアへ旅立ち、
三女のチャヴァはロシア人学生のフョートカ(神田恭兵)と結婚したいと
言い出し駆け落ち同然で家を飛び出す始末。
そしてテヴィエ一家にも、革命の足音と共に、故郷を追われる日が刻々と迫っていたのだ―。
次回の更新もお楽しみに〜♪