しょんぼりは俺の嫁
今日はお休みだから2回洗濯機まわして
しょんぼりがなければお菓子を食べればいいじゃない
こんにちは。
プロ家庭教師による学習支援+臨床心理士による専門的な心理カウンセリング えむ心理研究室 です。
ご覧いただきありがとうございます。
試験前に生徒さんや親御さんからよくご質問いただくのが、
「試験直前なのに全然やる気が出ないの!どうしたらいい?!」
「これまで緊張の糸が張っていたのに、プツンと切れたみたい!どうしよう!」
というお悩みです。
「このやる気のない状態をどうにかしたい!」
・・・そんなふうに感じてやきもきしているお子さんおよび保護者の方、タイプ別に理由と予防策および対処法を考えてみました。
- どうして試験直前にやる気が出ないのか
- 試験前にやる気が出ない状態にならないようにするにはどうしたら良いのか
- 試験前にやる気が出なくなってしまったら、どのように対処するのが良いのか
一緒に考えていきましょう。
☆定期テスト前にやる気が出ない方はこちらの記事もぜひご覧ください
やる気が出なくて悩んだことも、いつか良い思い出に!
「試験前のやる気」についてのお悩みは、大きく分けて以下の3つのタイプにまとめられるように思います。
- 試験の前にどうして?!と、ご本人がかなりパニックしているケース
- かなりモチベーションが低下してしまってぐったりしているケース
- ご本人はもともとのんびりしており、親御さんが「そんなでどうするの!」と焦るケース
ひとつひとつ、お話してまいります。
やる気が出なくてパニック型
「試験が近いのにやる気が出ない!どうしよう!」と、慌ててしまう人について、便宜上「やる気が出なくてパニック型」と呼ばせていただくことにします。
以下、「やる気が出なくてパニック型」の特徴・原因・予防について、考えうる限りのことを考えてみたいと思います。
「やる気が出なくてパニック型」になりやすい人の特徴
これまで当研究室で担当させて頂いた方や研究・研修などで出会った方のうち、「やる気が出なくてパニック型」に当てはまりそうな方や状況・症状の近い方の特徴を「性格」「成績」の観点からまとめてみます。
【性格】
- 真面目
- 要領が良い
- 責任感が強い
- 自己管理ができているようで微妙にできていない
- 人に流されていないようでいて、実は流されやすい
- 完璧主義だけど、必死に完璧を目指そうとするわけではない
【成績】
- ほぼ全科目、平均点以上取れている
- 苦手な科目というよりも、それぞれの科目に苦手な単元がいくつかある
- 地頭が良く、そんなに勉強しなくても志望校のレベルに到達している
基本的に、「良い子」「普通に頑張り屋」が多い気がしますね。
やる気が出なくてパニック型の「原因」
このタイプの方は、
ハッキリ言いますと・・・
試験前に、急にやる気がなくなったわけではありません。
もともと、そんなに「やる気出すぞぉぉぉ!」という情熱を持ってやる気を出さなくても、常に勉強が「それなりにできている」人なのです。
たぶん、もともとあまり勉強に時間を割くタイプではないでしょう。
勉強をがりがりしなくても、点が取れていた・・・そんな人だと思います。
要領がよく、授業をきちんと受けるだけでだいたい理解できて、あとは演習問題をいくつか解けばだいたいオッケー(難関校を目指す場合はそうはいかないかもしれませんが定期テスト対策や模試の準備などならそのくらいで)、という感じの方が多いのではないかと。
ただ、
試験前に周りを見ると、みんなが普段以上に真剣に勉強しています。
すると、
このタイプの人は真面目で責任感があるけれども実は流されやすいタイプなので、普段以上に試験を意識している周りの子たちを見て「自分もやらなきゃ!」と感じます。
でも、
もともと勉強をそんなにせずにいたため(しなくても済んでいたため)、いざ勉強しようと思っても難しい。
あるいは、いつもまあまあ勉強しているので、これ以上勉強時間を多くしようと思っても疲れてしまって難しい。
すると、
「どうしてうまくいかないんだろう」
「どうしてみんなみたいに必死になれないんだろう」
などと慌てて、パニックしてしまう・・・という背景があるのではないかと思います。
そして、
真面目なぶん、余計に「やる気が出ていないんだ!」と思いこんでしまう・・・
・・・というのが、勉強にやる気が出ない(と感じている)理由だと思います。
ぶっちゃけ、
特に「やる気が急に失せてしまった」というわけではないので、もっと安心して、リラックスましょう。
深呼吸、深呼吸♪
やる気が出なくてパニック型の「予防」
このタイプの人の「性格」や「成績」に「当てはまる」と感じたら、試験前にパニックしないために勉強時間と勉強内容の日記をつけると良いと思います。
日ごろ、どれだけ自分が勉強しているのか。
客観的に把握しておくのです。
成績や、志望校の合格判定もメモしておくとよいでしょう。
成績表や模試の合格判定の通知を見えるところに貼っておいてもいいかもしれません。
そうすれば、
試験前に、急に勉強時間が極端に少なくなったわけではないとわかりますし、「自分は大丈夫だ」と思えるはずです。
やる気が出なくてパニック型の「対処法」
「合格判定が出ているんだから大丈夫!」と言い聞かせることです。
「今、必死に勉強するのは自分にとっては無駄だ」と言い聞かせても良いでしょう。
このタイプの人は、周りががりがり勉強している状態を見て、パニックして
るだけです。
ですから、自分の今の状態に、納得することが大切です。
大事なことなので、もう一度言います。
深呼吸、深呼吸♪
ちょっと早い燃え尽き症候群型
試験前、急にしょんぼりしてしまったり、急に勉強するのがつらくなってしまったりする方は「ちょっと早い燃え尽き症候群型」と分類させていただきました。
ちょっと早い燃え尽き症候群型になりやすい人の特徴
「ちょっと早い燃え尽き症候群型」に当てはまりそうな方や状況・症状の近い方の特徴を「性格」「成績」の観点からまとめてみます。
【性格】
- 努力家
- 目標に向かって頑張れる
- スケジュールを立てるのが好き
- 罪悪感を抱きやすい
- 「本番に弱い」とよく言われる
- 無理をしやすい
- 基本的に体力も精神力もタフ
【成績】
- 成績の変動がわりと激しい
- とにかく勉強時間を多く取ろうと考える
- わかっちゃいるけど、勉強が「質より量」になりがち
- 受験生になってから、成績をグンと上げた
- 試験のためにものすごく頑張ってきた
一言でいうと、体育会系・・・ですかね。いい意味で。
・・・いや、もしかしたら、次のような表現のほうがフィットするかもしれません。
「メンタルのケアが不足したまま練習だけはひたすら積んで来たアスリート」
そう考えると、大会前には気持ち的に燃え尽きても仕方ないかな、むしろそうならないほうがおかしいかもな、と思います。
ちょっと早い燃え尽き症候群型の「原因」
このタイプの人は、ちょっと早く燃え尽きてしまったのだと思われます。
受験勉強に疲れ果ててしまったのです。
非常に努力家で、夢を叶えるためなら何でもする、と思うタイプなので、志望校も高めに設定し、必死に勉強してきたはずです。
試験が近付いてきて、「もっと集中力を高めなければいけない」と思うと、急に気持ちがしぼんでしまった・・・という方が多いと思います。
試験のために、相当頑張ってきたけれども、
- そろそろ試験に向けてさらに頑張らなければいけない
- 体力も限界に近いけど、もっと頑張らなければいけない
- 試験の日は、もっともっと頑張らなければいけない
・・・そんな思い込んでいる可能性があります。
だから、余計につらくなってしまっているのです。
慰めになるかわかりませんが、ストレートに思ったことを申しますと・・・
・・・キツイですよ、普通に。そんな状態。
ガクッときて当然。無茶しないで大丈夫。
これまでもすごく頑張ってきたのですから。
まずは、少し休みましょう。
ちょっと早い燃え尽き症候群型の「予防」
このタイプの人の「性格」や「成績」に「当てはまる」と感じたら、
試験前に燃え尽きないために上手に息抜きしましょう。
もちろん、試験のための勉強は大事です。
でも、燃え尽きないためには、ある程度の余裕が必要なのです。
詰め込み過ぎや、思いつめ過ぎが、燃え尽き症候群を引き寄せてしまうのです。
散歩したり、テレビを見たり。気分転換を上手にしましょう。
ちょっと早い燃え尽き症候群型の「対処法」
無理は禁物です。
ただし、
急にペースを変える必要はないと思います。
このタイプの型の場合、いきなり思い切りペースダウンするのも心身の負担になる可能性があるからです。
例えば、次のような対処がいいと思います。
- いつもより時間や分量を少し減らす
- きつくならないうちに休む
- どうしても机に向かう気がしないときは「さすがに疲れてるんだよ」と自分に言い聞かせて休む
まったく勉強をしなくなると、余計に落ち込んでしまうでしょうから、注意が必要です。
具体的には、単純作業がいいと思います。
例えば・・・
- 単語帳
- 用語チェック
- 一問一答
いずれも無理はせず、パラ見程度でもいいと思います。
あまり難しい問題を解こうとはしないこと。
心身のパワーがまた充填されれば、必ずやる気は回復します。
もし、試験日までやる気が出なくても、これまで頑張ったのだから大丈夫です。
気持ちを強く持って。
必ず、燃え尽き前までに培ったチカラと経験を出し切れるはずです。
子=のんびり 親=焦り 型
お子さんは、至ってのんびり構えているけれども、
お父さんあるいはお母さんが「なんでそんなにのんびりしてるの!」と焦る状況が、このタイプです。
親子複合型の試験前にやる気が出ないタイプ、「子=のんびり 親=焦り 型」と分類させていただきます。
子=のんびり 親=焦り 型 になりやすい人の特徴
これまで当研究室で担当させて頂いた方や研究・研修などで出会った方のうち、「子=のんびり 親=焦り 型」に当てはまりそうな方や状況・症状の近い方の特徴を「性格」「成績」の観点からまとめてみます。
【お子さんの性格】
- のんびり屋
- 競争心は高くない
- 友だちが多い
- 広く浅い対人交流が可能(でも親友も作ろうと思えば作れる)
- 好き嫌いが多い(でも他人の悪口はあまりもしくはほとんど言わない)
【お子さんの成績】
- 平均点取れればいいや、むしろ十分、と考える傾向がある
- 志望校はわりと早いうちから決まっていた
- 推薦入試で受験することが多い
【親御さんの性格】
- お子さんについて「自分と性格が違う、だれに似たのかしら」と思っている
- どちらかというとせっかち
- 口癖:「早くしなさい」「なんで〜〜できないの(何故〜〜しないの)」
- アメよりムチ
- 志望校に納得していない
【親御さんの(学生時代の)成績や学生生活】
- 普通に平均以上
- むしろかなり賢い方
- 進学校出身もしくは進学校を目指していた
- 要領がよく勉強はさほど苦でなかった
- 先生受け・大人受けが良かっ
た
お父さんお母さんが「デキる子」だったぶん、お子さんののんびりっぷりにイライラしているケースが多いです。
子=のんびり 親=焦り 型の「原因」
このタイプのお子さんは、
「やる気が出ない」
のではありません。
「親御さんから『やる気が出ない』と思われている」
だけです。
ですから、お子さん的には、「別にいいじゃん」と思っているのです。
だから焦りはありません。
このタイプのお子さんの「やる気低下」状態は、
親子関係と「やる気」の定義の齟齬から生まれています。
親御さんから見たら、生徒さんにはもともと「やる気」がないのだと思われます。
もう少し噛み砕いて言えば、
やる気があったとしても、親御さんの求めるレベルの「やる気」に達していないのだと思われます。
親御さんは、もっともっと勉強してほしいし、今のままで満足してほしくないと感じていると思います。
その「もっと勉強してほしい」という気持ちが、「うちの子試験前なのにやる気がないんです」という言葉で表現されているのです。
子=のんびり 親=焦り 型の「予防」
このタイプの「性格」や「成績」に「当てはまる」と感じたら、試験前に・・・というよりもできるだけ早期に、親子で衝突しないために話し合いをすることが望ましいです。
お互いの価値観や考え方、受験に対する思いを、腹を割って話し合うのです。
お互いの違いを理解し、気持ちをすり合わせて納得しておくことが大切です。
子=のんびり 親=焦り 型の「対処法」
お子さんに関しては、私見ですが、いい意味で稀有な性質の持ち主だと思います。
みんながナーバスになる受験前なのに、焦ることなく普段通りに過ごせています。
そんな穏やかな気質は素晴らしいです。
叱るよりは褒めることをオススメします。
お子さんは調子に乗らずに!「腐っても受験生」です
ただし、
腐っても受験生。
ある程度の緊張感を持つほうが良いでしょう。
のんびり屋さんで周りを気にしないタイプのお子さんは、お行儀や作法に問題がある場合も少なくありません。
面接で地が出てしまって、マイナス点をくらう可能性もあります。
面接に関しては、真剣に予行演習をしておきましょう。
お父さんお母さんは「お子さんのやる気」ではなく「親子関係」に焦点を
親御さんに関しては、
ここまで来てしまったのですから、腹をくくるしかないと思われます。
子どもが納得する道を進めればそれでいい・・・
・・・そう思うほうが、親子ともどもお互いに居心地が良いのではないでしょうか。
お子さんの性質や言動に、あまりに納得できないようでしたら、
まずは、どうして納得できないのか、ゆっくり心を見つめる時間を取ることをオススメします。
親御さんは毎日、やる気を出さない(=のんびり屋の)お子さんに、ハッパをかけていらしたことと思います。
親御さんが疲れてしまっている面もあると思います。
受験を経て、新しい学校へ行って、変化を遂げるお子さんもいます。
お子さんがもう少し大人になれば、親御さんの気持ちを理解する日が来るかもしれません。
まずは、「今の親子関係」と「親子の価値観のズレ」に焦点を当てて、穏やかに話し合うことがよろしいかと思います。
*
まとめにかえて
〜当てはまらないところが「あなたらしさ」〜
上記のタイプ分けは試験前に起こるやる気低下状態のうち比較的、精神的に健全な例を一般化したものです。
複合型・混合型の方もいらっしゃればどれにも当てはまらない、あるいは当てはまりきらないと感じる方もいらっしゃると思います。
それで当然です。
当てはまらないところがあなたらしさだと思って、自信を持ってください。
今のあなたは、やる気が出ない現状から目をそらしたいために、ネットを見てみますね。
今の状態に当てはまる用語を見つけたり、
なんとかやる気を出すための情報を探したり、
ネット上の都合の良い情報で「もしかしたら病気かも」「だからやる気ないままでいいんだ」と思いたかったり。
つまり、今の不安を解消したいだけ、ですよね。
大丈夫。不安はみんな持っています。
今、あなたがあなたらしさでもって「その不安をどう乗り越えるか」が問われているんです。
あなたの今の状態をすべて説明してくれる情報は、ネット上にはありません。
むしろ、世界のどこにもありません。
もっとあなたらしさに自信を持ちましょう。
「やる気のなさ」を軽視してはダメ!
とはいえ、
やる気のなさを気にするなと言っているわけではありませんのでご注意を。
あまりにやる気の低下が気になる場合は心身の疾患も視野に入れる必要があります。
本番に影響が出ないように、適切な治療を始めた方が良い場合もあります。
早めに医療機関を受診し、相談機関を活用するようにしてください。
*
以上、試験直前にやる気が出ない理由 でした。
試験前は、みんな、心が揺れます。
お子さんも、保護者の方もです。
その心の揺れが、「やる気をもっと出すべきなんじゃないか」と考え始めさせるのです。
心を強く持っていきましょう。
これまでがんばってきたのなら、今のままで、大丈夫です。
えむ心理研究室 臨床心理士×プロ家庭教師
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加筆修正し記事を更新しました 2015/5/13
しょんぼり あなたのビジネスに最適を
の絵を描いてくれたの