キンキンにうるさいあなたに
キンキン情報特集
インスタントコンロ大型。
カーポートの下にセッティング。
早速着火。火の着きは抜群に良いです。
ビールはハイネケンの樽
泡出し機能は付いてないけど雰囲気はバッチリです^^
多人数ならキンキンに冷たいまま無くなるんでしょうけどビールは親父と私の二人しか呑まないので最後の方は温くなって泡が多くなりました^^;
黒瀬スパイスも有りましたけど今日は違うスパイスで食べました。味は同じようなモンですけど(笑)
使用後。
その日のお昼は次女ちゃん連れて久々の一風堂。
キンキンで学ぶ社会学
ロッシェル塩のクリスタルマイクの音、
低域の抜けた「シャラシャラ」「カリカリ」した薄っぺらい音しか想像できなかったのは私だけではなかった。
そして「カリカリ音」にはプロセスがあった。
1年前、ロッシェル塩のクリスタルマイク・エレメントが国内生産されている事実を発見、「音創り研究会」を通じてさまざまな試みを行うなかで「教科書」にはない事実の発見が目白押し、周回遅れの各種実験は「温故知新」をはるかに超えた新鮮なものでした。
これは私の声を使ったクリスタルマイク2種類のFFT分析です
(マイクの周波数特性ではないことにご留意ください)
表1
「表1」は同一構造のマイクケースに25φ、35φそれぞれのマイクエレメントを実装し、音源は私の読む「ジェットストリーム」をマイクとの距離20cmで収録したものです。
12秒のアベレージでわかるのはクリスタルマイク特有の3~5KHZにかけてのピークがみられること以外特に25φのエレメント使用の方は重心の低さが際立っているのがわかります。
また、無指向性であるので「近接効果」はほぼない為、これが「素」の実力であることも併せて確認できます。
「ロッシェル塩のクリスタルマイク」とあえて書くのは時代の流れか、「セラミックのクリスタルイヤホン」などと両者がゴチャゴチャになって結果的に「セラミック型」の粗悪な製品を指すことが定着してしまったからです。
クリスタル型とはあきらかに基本構造の異なるセラミック型を「圧電型」というだけで「同一」とするのにははなはだ無理があります。
両者の違いは一目瞭然です。
(但しクリスタルマイクと同一構造のセラミック型は世界でもきわめて例外的に存在し手元にあります)
ブルースハープ奏者に人気のマイクに「Shure 520」と「Hohner 1490」「JT-30」がありますが、前者はレラクタンス(マグネチック)型・・・ダイナミック型ではない。後者はクリスタル型、これは音→電気変換構造がそっくりなため音質までもがそっくりになっています。
Hohner 1490を分解する機会があり上の「表1」で使用した35mmエレメントとHohner1490の中身は2つ並べても同一寸法形状、どちらにも「JAPAN」の同一刻印があります。
「クリスタルマイクの音決め要素」
1.ダイアフラムの運動支点
クリスタルマイクエレメントのケースは現在アルミ製、材料の厚みもきわめて薄いため振動版(ダイアフラム)から見た運動支点がひ弱なのが気になります。
かつて江川三郎さんが提唱していた「メカニカルアース」の概念を生かしエレメントケースの高質量化、高剛性化を果たすことで位相特性を飛躍的に改善でき、音質的には重心の下がった好ましい音になります。
2.フロント構造
クリスタルマイクエレメントは3~5KHZ付近に大きなピーク(Q)を持ちます。
マイクフロントに吸音系材料(音響抵抗)を置くことによってQが下がり、ピークをなだらかにすることができます。
グラスウールなどをダイアフラムに直接押し当てる手法は「荒手・禁じ手」と思われがちですがクリスタルマイクでは許されます、音響機械的にピークを叩くQダンプですので音質を損なわない範囲で行います。
ASTATIC Silver Eagleの例
3.リア構造
ケースが振動する限りクリスタルマイクは背面にも感度を持ってし
います。
フロントとの位相関係があまり明確でないのは薄板構造が原因ではないか、そしてそれを救済すればエレメント前後の位相関係は明確になると私は見ています。
エレメント背面は「コの字部」と呼ばれ、マイク設計者には鬼門となる部分です。
箱状、筒状など固有周波数を持つため共鳴(レゾネーション)が起こり、エレメントはそれを全身で拾いますのでこれをキャンセルする必要があります。
方法としては吸音性の詰め物(フェルト、綿など)を使います。
4.負荷インピーダンスで激変する音色
クリスタルマイクの最盛期(1950~60年台)真空管時代このマイク用入インピーダンスは100KΩ~1MΩで使用されていましたので古い方はその時代の音が記憶のかなたにお有りなのでしょう。
実はクリスタルマイクの適正負荷インピーダンスは5~10MΩと高いためインピーダンスのミスマッチングな当時の音は「シャラシャラ・キンキン」していました。
これを適正インピーダンスで受けてやると冒頭の「表1」のようにクリスタル離れしたどっしりした音が得られるわけです。
5.端子の「半田付け」は半端ではない
「クリスタル型は熱に弱い」とは教科書に書かれている文言だが・・・
ここに25mmのエレメントがある、秋月のLCRメーターで測ると端子間で容量は465pFを指している。
一瞬ハンダごてをあて、端子の予備半田が溶けた瞬間コテを離し息をかけ、ヤケド覚悟の指で触れて冷やす。(この間0.5秒程度)
もう一度メーターで測ると217pFを指し、どんどん元の容量に戻っていく。
1時間ほどしてもう一度測ると472pFを指し、音も正常。
次のサンプル。音は問題なく今度は初期値471pFを指した。電極+側にコテをあて、充分半田が溶けてさらにコテ先を当て続けた。
測ると1000pFを超え1120pFあたりをフラフラしている、音を聴くとまさに「カリカリ」の「シャラシャラ」となった、6時間後測ると705pF前後となった。
音は「やや戻ったカリカリ」となっている。
「クリスタル型は熱に弱い」とはこういうことなのかと身に染みた。
ではどうしたらいいのか
少なくとも「低温ハンダ」を用い、1秒以内、すぐに息をかけて冷やす。
決して「きれいに半田付けしよう」などと考えてはいけない。
そのあとはロッシェル塩・バイモルフの自己回復力を祈るのみだ。
低温ハンダの融点は165~8℃、わずかでも早く溶け、一瞬で済ませてロッシェル塩の変質を防ぐにはこれしかない。
間違っても一般半田を使えば結果は火を見るよりあきらかです。
ハンダ付けの良し悪しこそクリスタルマイクの生命線だったのです。
こうして完成させたマイクがまもなく世に出ます。
音創り研究会 DXM-02S
音創り研究会 DXM-01P
音創り研究会 Silver Eagle 換装エレメントキット
「ハムフェア 2018」(8月25・26日 ビッグサイト)において音創り研究会から同ブースで販売されます。
事前人気がきわめて高く限られた数のため抽選になる見込みです。
この情報はこちらからどうぞ
de.JA1SLX(shin)
(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作)
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